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【近況報告】
2007/12/28
猫のサユリ ■今年の年末は久しぶりに実家に帰省しています。年明けからの渡航に先立ち、猫のサユリを両親に預けるためです。
■カバンに入れられて小田急線と山手線と新幹線を乗り継ぐ間にもサユリはひと言も鳴かず、ずいぶん落ちついているなあと安心もしていたのですが、どうやら恐怖で声も出せなかったようです。長野の実家に着いてからもカバンにしがみついたままで、無理矢理そこから出すと今度はコタツに引き籠もってしまいました。それから数日が経過した今はようやく食欲も快復しつつあり、時々コタツから出てきてはすこしずつ家の中の探検をしています。でもまだ、どうしてこんな場所に連れてこられたのかワケがわからない、という顔をしています。電車や車の騒音は平気だった新宿生まれ新宿育ちのサユリは、ここでは鳥の鳴き声や子どもの足音にびくびくしています。スタジオに通うスタッフにはあれほど慣れていたのに、両親や姪や甥を見ると敵に遭遇したかのようにコタツに逃げ込んでしまいます。そういうサユリの姿を見ていると、自分はなぜ海外になんか行かなきゃならないんだろう、という気持ちになってきます(苦笑)。
■でもまあ、階段のある家も、30年も昔の物がぎっしりと詰め込まれた蔵の中も、人間の子供たちとの関係も、慣れればサユリにはきっと楽しいものになるはずです。海外から帰ってきたときには僕のことを忘れているくらいに、ここでの暮らしに慣れていてほしいと思います。
■さて、今年もあとすこしでおしまいです。「秒速5センチメートル」を巡って、今年もたくさんの方々にお世話になりました。「秒速〜」を作ることや、売ることや、観ることに協力してくださった皆さま、どうもありがとうございました。皆さまどうか良いお年を。


2007/11/23
猫のサユリNHKアニクリ15の映像が完成しました。スクリーンショットや内容はまだ公開できないとのことなのですが、今回はちょっとコミカルな作品になっています。制作も楽しかった! アフレコはこれからなのですが、こちらも楽しみです。NHKからお許しが出ればいずれ画像を掲載いたしますね。
■先月発売された『小説・秒速5センチメートル』ですが、おかげさまで販売はとても好調とのことで、発売後1週間にして増刷も決定いたしました。個人的には、初版でさえ「そんなに刷っちゃって大丈夫なんですか?」という数だと思っていましたので、今回の結果はとても嬉しいです。ご購入いただいた方、ありがとうございました。探したけれど見つからなかったという方も、今後は入手しやすくなるかと思います。
■トップページでもお知らせしましたが、2008年1月から1ヶ月弱、中東のヨルダン、カタール、シリアに行ってきます。現地ではデジタルアニメーションのワークショップを行います。ヨルダン王立映画協会をはじめとしたいくつかの機関から大使館を経由してお話をいただきました。打診をいただいたのは数カ月前になりますが、ちょうど2008年から渡航を考えていたこともあり、まさに渡りに船とお受けさせていただきました。どのような人々がどのような考えでアニメーションを作っているのか、とても興味があります。持ち込み用のMacBookProも買いました…これがなかなか届かないんですが(笑)。
■ワークショップ終了後は、ダマスカスからヒースロー空港に行き、そのまましばらくロンドンに住みます。英語学校の小さな寮を申し込みました。帰国の時期はまだ決めていないのですが、ビザの問題がありますから最長でも1年で帰ってきます。年内に日本で終わらせることの出来なかった仕事はネット経由で行うつもりです。メールも(当然)受け取ることが出来ますし、このHPも今まで通り更新します。
■実は「秒速〜」を作っている最中から「この作品を仕上げたらしばらく海外に行こう」と考えていました。しかしその後いくつかの仕事もあり、当初の予定から半年遅れて、ようやく出発する目処がつきましたので、ここでお知らせさせていただきまし
■「猫のサユリをどうするのか」というご心配をたくさんいただきます。いろいろ悩んだのですが、長野の実家に預けるのが最も良いだろう、という結論になりました。上の写真は仕事の邪魔をするサユリです。別れを分かっているのかいないのか、ずいぶん甘えてきます。


2007/10/16
予防接種 ■もう朝晩は肌寒いですね。散歩はいつまでも歩き続けたいくらい気持ちいいし、デスクワークをしていても夏のような損している感がないし、コーヒーもお酒もますますおいしいし、良い季節です。
NHKアニクリ15用の映像は現在も制作中です。1分という短い作品なので、スタッフも週1日だけの勤務で、皆なにがしかの仕事と並行しながら作っています。絵作りのテイストを今までとはちょっと変えているということもあり、自分にとっても新鮮な仕事です。続報はいずれ。
■TOPでお知らせしましたが、『小説・秒速5センチメートル』が11月16日に発売になります。それに先立つ11月6日売りの『ダ・ヴィンチ』12月号にはインタビューも掲載されます。本屋やコンビニで見かけたときにはちょっと手に取ってみていただけると嬉しいです。
■自分の作品を後になってからノベライズするという作業は、難しくはあったのですが得るものも多い経験でした。書いていて特に思い入れが高まった人物は、映画版ではちらっとしか出てこないOLの「水野さん」です。個人的にはとても好みのタイプでもあり(笑)、小説版ではわりと活躍していますから、水野さんファンの方(いるのかな? 笑)で連載を未読の方もぜひ読んでみてくださいね。
■そうそう、テレビ版の『ef -a tale of memories.』が始まりましたね。ゲーム版のオープニング担当としてはOPに最も興味があったのですが、先日視聴して震えました。『ef』はわりと日常的な学園もので、SFやファンタジーとは違い絵的に派手なギミックがある作品ではありません。ですから映像化に際しては「どのように強度を高めるか(キャッチーにするか)」がポイントになると(僕は)思うのですが、アニメ版のオープニングはゲーム版とは違うアプローチでそれを十全に成し遂げています。ゲーム版OPが「情景」で強度を出そうとしたのに対し、テレビ版OPでは「心理」で強度を演出しています。だからテレビ版OPには背景画が一枚もありません。たとえ日常の風景は平凡であってもそこに生きる人々の内面はドラマチックであり得るという、まあ当たり前なことがらを、まさに風景なしでスタイリッシュに、どこか切なく魅せてくれる素晴らしいOPです。曲もボーカルもいいですねえ。僕はゲーム版後編のOPも担当するのですが、大きな刺激をいただきました。
■さて。詳しくは改めてお知らせしますが、来年1月からしばらくの間、海外で生活することにしました。引っ越しやなんやかやの準備で年末にかけては忙しくなりそうです。猫のサユリとは離れて暮らすことになってしまうので、それがとても寂しいです。

2007/09/05
母校 ■夏休み終わっちゃいましたね。まるで気候が暦と寄り添うように9月から急に涼しくなって、ああ、もう秋が来てしまうのかと今年も思います。
■「秒速〜」の制作真っ最中だった去年の夏とは違って、今年の夏はわりとのんびり過ごすことが出来ました。数え切れないくらいプールにも通ったし(もちろんひとりで 笑)。「秒速〜」DVDのイベント関連は8月半ばまでで終了し、現在はNHKアニクリ15用の映像の制作を行っています。放送は年末くらいでしょうか。どうかお楽しみにしていてください。
■前回7月の近況で書いていた「短いアニメーション映像の制作」というのは、長野県で現在放送されている「信濃毎日新聞」の企業CMでした。テレビ放送されるのは長野県内だけですが、ネット上には既にいくつかの場所に映像がアップされているようですので、ご興味があれば探してみてください。
■上の写真は、そのCM制作でロケハンした際についでに撮影してきた、母校の小学校です。僕が通っていた頃は木造校舎でした。改めてこのように見ると周囲に何もないことに驚きますが、しかし当時はこのような風景の中にも遊び場は無数にあったのだということを懐かしく思い出します。

2007/07/21
スタジオ ■企画の開始から約2年、「秒速5センチメートル」のDVDがとうとう発売となりました。発売日前日あたりからたくさんのご感想メールが届きはじめ、4ヶ月前の劇場公開の頃の緊張感を思い出しています。お買い上げいただいた方、ご覧いただいた方々に心よりお礼申し上げます。
■7月から8月にかけては、DVD発売関連で何回かのイベントが予定されています。今まで数十回行ってきた舞台挨拶で「秒速〜」の話題は出し尽くした感もあるのですが(笑)、ご興味のある方はぜひご参加くださいませ。イベントもこれで終盤ですから、僕自身も楽しみです。
■さて。しばらくは僕一人だったスタジオに、今月からは久しぶりに数人のスタッフが通い始めてくれています。いずれ発表いたしますが、短いアニメーション映像の制作です。賑やかになり、猫のサユリも毎日嬉しそうです。
■以下、ソフトウェアの話。マニアックな話題です。
■PhotoshopをさっそくCS3(EXTENDED)にバージョンアップして常用しています。今回のバージョンアップは、アニメーション制作にとってはたいへんに有意義なものになっています(と、個人的には思います)。新しく搭載されたビデオレイヤーが、とても完成度の高い形で実装されているのです。今までアニメーションのレタッチや追い描きのエフェクトなどにはbauhausのMirageというソフトを使っていたのですが、自分の使い方の範囲でならば完全にPhotoshopだけで完結できてしまうようになりました。例えば「秒速〜」のこのカットはMirageで水の動画を描いていますが、同じことがPhotoshopで出来ます。レイヤー構造を時間軸で維持できて、しかも生成されるファイルは今まで通りのPSD形式。シンプルで実用的です。
■バージョンアップの常として、少々挙動が重くなった部分もあります。フルスクリーンモードが3つから4つに増えた意義もちょっとよく分からないし(Fキーを押す回数が一回増えて不便です)、アプリケーションを切り替えるたびにふわっとフェードアウトするパレット類もちょっと鬱陶しいです。でも新しいUI自体は使いやすいし、安定しています。本当に良いソフトになってきました。
■AfterEffectsもCS3にバージョンアップしてみたのですが、こちらは6.5に戻してしまいました。良い面も少なくはないのですが、とにかく重いです。新しいUIは慣れの問題だとしても(グラフエディタの独立には馴染めないんですが)、Mac版ではなぜかOpenGLのアクセラレーションは効かないし、RAMプレビューに入るまでの待ち時間も増しているし、マルチプロセッサに最適化されたはずのレンダリングスピードもどうも実感できないし。G5 quadで使っているからいけないのかなあ、Intelなら速いのでしょうか。Photoshopのビデオレイヤーを読み込めるというのに期待していたのですが、これも(仕方がないのかもしれないけど)重いです。
■でもまあ、こういう「重い」という文句にしても、PCがあと何倍か速くなれば問題はなくなるわけで、そういうところも含めてコンピュータでの映像制作はやはりとても楽しいです。
■しかし一方で、ハードの能力をソフトウェアで常に限界まで引き出していたような、昔のコンピュータ文化が懐かしくもあります。そういうときは、ニコニコ動画で20年も前のPCゲームの動画を眺めたりしています(笑)。昔は憧れるだけでプレイできなかったゲームのプレイ動画なんかもあって、いつまで見ていても飽きません。もう寝なきゃ…。

2007/06/24
猫のサユリ ■先日6月23日のトリウッド舞台挨拶で、3月3日から始まった「秒速5センチメートル」の劇場舞台挨拶はひとまず終了になります。この4ヶ月弱、ほとんど毎週のようにどこかの劇場で挨拶を行ってきて、たくさんの(何千人かの)方とお会いしました。偶然劇場に来たというご夫婦もいらっしゃれば、各地に繰り返し足をお運びいただきサイン会ではすっかり顔馴染みになった方も何人もいらっしゃいます。「ほしのこえ」以来5年ぶりに観に来ました、という方もたくさんいらっしゃいました。瞬く間の日々でした。本当にありがとうございました。
■7月はDVD発売イベントを何度か行います。おかげさまでDVDのご予約は前作以上に好調です。また、講演やメイキングイベント等の予定もいくつかあります。雑誌『ダ・ヴィンチ』連載中の小説も、もしかしたら単行本化の可能性もあるかもしれません(いずれも詳細が決まり次第お知らせします)。ですが、2005年の夏から長く続いた「秒速〜」関連の仕事も、そろそろ終わりに近づいてきたという感覚があります(海外上映等の予定もあり今後も作品自体の展開はあるでしょうが、僕自身が行う仕事としてはほとんど終盤です)。当初は短編を何本か気軽に作ろうという程の気持ちで始めた作品ですが、いざ始めるとなかなか「気軽に」とはいかないものです。しかし今このタイミングでこの作品を作れたことを、とても幸せに思います。
■次の仕事にも少しずつ取りかかり始めています。長編作品はまだ先になりますが、まずはいくつかの短い映像の予定があります。いただいたご感想メールへの返信はだいたい1ヶ月ちょっとずつ遅れてしまっています。ごめんなさい。また、今年の終わり頃からは、出来ればしばらく遠い場所に旅行に行きたいと考えています。
■今日は、「秒速〜」制作スタッフの女の子の結婚式でした。制作中に結婚を決めたことを聞いていて、式の最中には「秒速〜」PVも上映してくれて、あーなんだかひと区切りなんだなーという感慨がありました。どうかおしあわせに。

2007/05/27
■各劇場に舞台挨拶でお邪魔したり韓国SICAFに行ったりといろいろあったのですが、現在準備中で7月19日発売予定の「秒速5センチメートル」DVDについて簡単な解説をします。正式な情報としてはメーカーレーベルであるCoMix Wave Filmsのリリース情報をご覧いただくとして、ここでは制作者新海の個人的な説明です。
■今回は通常版(税込3,990円)と特別限定生産版(税込6,990円・以下BOX版)の2種類のパッケージがあります。通常版には本編(約63分)の他に予告編2種(45秒版・90秒版)と新海のインタビュー映像が収録されています。インタビューでは制作の意図や手法、制作中や公開後の心境などをわりとたっぷりと喋っています。封入されているオールカラーのブックレットは、新海自身による8ページの作品解説です。普通に作品だけ観たい、という方はこちらの通常版をお求めいただければ十分かと思います。価格も安め(たぶん)ですし!
■BOX版には、通常版のパッケージに加えて特典ディスク(DVD)とサウンドトラックCDが含まれています。封入されているオールカラーのブックレットは20ページで、通常版ブックレットの内容にプラスしてメイキング解説がより充実したものになる予定です。特典ディスクには動画コンテ、「One more time, One more chance」PV、「桜花抄」Yahoo!配信バージョン、キャストインタビュー(水橋さん・近藤さん・花村さん・尾上さん)、制作の軌跡フォトムービーが収録されています。フィルムカットも入るようですね。
■特典ディスクの内容で、個人的なオススメはPVと動画コンテです。PVは音楽ランキング番組などでオンエアされた山崎まさよし『One more time, One more chance -「秒速5センチメートル」ver.』プロモーションビデオと同じものです。このPVの制作は映画完成後に急遽決定したもので、本編映像の他にも新たに作りおろしたカットも複数含まれており、編集も新海が行いました。PV単体としての完成度にこだわりましたが、本編鑑賞後にご覧いただけるとより味わいが深まるような内容も同時に目指しました。
秒速コンテ 秒速コンテ 秒速コンテ
秒速コンテ 秒速コンテ 秒速コンテ
■動画コンテ(上画面写真)は、本編制作に先立って作られた絵コンテの映像版です。実際の制作現場でも、スタッフはこの動画コンテを繰り返し視聴して作業内容を把握していきました。全編にわたって新海が仮でつけた効果音と、新海と女性スタッフがあてた仮声がついており、音響制作においても動画コンテが実際の作業のガイドとなりました。こちらも本編鑑賞後にご覧いただくとよりお楽しみ頂けると思います。
■最後に、たびたびお問い合わせいただく次世代ディスク(Blue-ray、HD-DVD)への対応についての私見です。今のところ、「秒速〜」の次世代DVD版での近々の発売予定はありません。ディスクの規格とか市場規模とかエンコード費用とか諸々の問題があり、僕たちのごとき規模の作品にとってはまだハードルが高いのです。ですが映像としてはHDサイズでガリガリと描き込んだものにしていますし、次世代ディスクでご覧いただいてこそ現場の苦労も真に報われるとも個人的には思っています。ということで、環境が整った暁にはぜひとも次世代ディスクでの発売は実現したいと考えていますので、お望みの方はお待たせしてしまって申しわけありませんがどうか気長にお待ちいただければと思います。

2007/05/19
■「秒速5センチメートル」のDVD化作業ほか諸々で現在ちょっと忙しく、ここの更新とメールの返信等が滞っています。ごめんなさい。

2007/04/14
「猫の手帖」表紙にサユリ ■シネテリエ天神、宮崎キネマ館での舞台挨拶においでくださった方々、ありがとうございました! 両劇場ともに2年前(「雲のむこう〜」の時)にお邪魔した場所であり、帰ってきたような気持ちで楽しく挨拶させていただきました。九州では舞台挨拶の他にいくつか用事もあり宮崎と鹿児島に計5泊してきたのですが、良いところです九州! 仕事ではあったのですが、連日温泉につかる気持ちの良い旅行となりました。
■シネマライズでの杉井ギサブローさんとのトークショーも無事終了しました。こちらもおいでいただいた方、ありがとうございました。それにしても杉井さん、フィルムから感じられる雰囲気とはまた違ってどこか破天荒なところもあり、打ち合わせ中のお話しもとても面白かったのです。あだち充作品を監督されるようになった経緯、「銀河鉄道の夜」の猫問題、等々。個人的にもとても幸せな時間を過ごさせていただきました。
■それから写真の件。猫のサユリが雑誌『猫の手帖』5月号の表紙になりました! サユリは何というかあまりフォトジェニックでもないごく普通の猫なので表紙向きではないと思うのですが…これでちゃんと雑誌が売れるのか心配です。でも今までいろいろな雑誌の取材を受けさせていただいた中で、今回がいちばん嬉しいです。作品の話とかしてないけれど。すみません。ちなみに「ニャミリー訪問」というコーナーで取材を受けています。単に僕が猫にでれでれしているだけで、冷静に考えるとちょっとイタイかなーと思わなくもないのですが、猫が好きで寛容な方はぜひ見てみてください。

2007/04/03
種子島コーヒー ■「雲のむこう、約束の場所」から約2年ぶりに、週末毎に各地方劇場での舞台挨拶巡りをしています。現在までに京都みなみ会館、テアトル梅田(大阪)、伏見ミリオン座(名古屋)、宇都宮テアトルの各劇場にお邪魔しました。「前作から2年ぶりにお会いします」という方もいらっしゃって、当時の高校生が大学生になっていたり、学生さんだった方が社会人になっていたり、僕たちが部屋にこもっていた期間にいつの間にか歳月は流れていたんだなあと改めて実感しています。一生の間にあと何本作品を作れるのだろう、などとつい考えてしまいます。
■第二話の劇中に、「種子島デーリィ コーヒー」「デーリィ ヨーグルッペ」という実在のドリンクが登場します(製造元に許可を得て商標をそのまま使わせていただきました)。どちらも関東では見かけない製品なのですが、宇都宮テアトルではなんと「デーリィ コーヒー」を仕入れて劇場で販売していました。ただ残念ながら、「種子島」という文字が入っているのは小さいサイズ(写真中央)のパックのみで、そちらは仕入れることが出来なかったとのこと(製造終了?)。それでも大人気ですぐに売り切れていたようです。劇場さんごとに様々な工夫をしてくださっているのだなあと感心します。
■ちなみに写真右の「ヨーグルッペ」ですが、パッケージのハイジ(?)がリアルすぎてそのままアニメの画面にしてしまうとちょっと怖いので(笑)、劇中ではちょっとだけシンプルにアレンジしています。上映を何度もご覧いただいている方はそのあたりも注目?してみてください。

2007/03/18
明里のお弁当 ■現在、新作「秒速5センチメートル」が渋谷シネマライズにて上映中です。おかげさまで「Weeklyぴあ」の出口調査にて満足度第2位、都内ミニシアターランキングでは初週第1位とのこと。現在も順調な興行が続いているとのことで、全国での上映館も当初の予定より拡大していきそうです。わざわざ映画館に足をお運びいただいた方、本当にありがとうございました!
■ご感想のメールをこちら(ccs50140@syd.odn.ne.jp)までお送りくださった方々も、ありがとうございます。全てに目を通させていただいています。今回の作品に対していただくご感想は、いままでの作品に対してのものよりもずっと強い感情を込められたものが多いという印象があります。ご感想を読んでいると、作品が公開を経て今までとは別の力を帯び始めているように感じられ、これは僕には初めての不思議な感覚です。時間がかかっても飲み下していければと思っています。本当に、ありがとうございました。
■今回の写真は、第1話で登場するお弁当のモデルです。作画にあたり、シーンを担当する原画マンさんは実際にお弁当をお作りになってきたのです。参考にして作画した後はご自分でお食べになっていました(笑)。
■このところは取材が続く日々なのですが、なんと! 猫の雑誌「猫の手帖」が、サユリの取材に来てくださいました。「秒速5センチメートル」の取材ではないのですけれど、なにか、ものすごく嬉しかったです(笑)。

2007/02/27
ねこ ■先日、Yahoo!の公式サイトにて「秒速5センチメートル」第1話「桜花抄」の無料配信が行われました(期間限定のため現在は配信終了しています)。僕たちの作っている映画は「全国100館同時公開!」というような大きな規模ではなく、東京のシネマライズを中心にいくつかの単館系の映画館でわりとひっそりと上映されるタイプの作品です。ついでに言えばテレビCMも放送されないし雑誌広告も出していません。DVDが発売されるまでは、作品を観たいと思っていただいても観ることの出来ない人のほうがずっと多い映画です。ですのでインターネット配信は僕自身の強い希望でもありました。
■ではあるのですが、配信期間中の3日間はどうにも落ち着かず、なるべく部屋に帰らないように外を呑み歩いていました(笑)。部屋にいると作品の感想と向きあわなければならないからです。「ほしのこえ」を発表したときに、ネット越しに絶賛も罵倒も入り交じった様々な言葉を初めて浴びていろいろとまあ衝撃も受けたのですが、同時にそういう感想群との距離の取り方も覚えたように思います。それでも、1年以上制作してきた作品の、いざその感想と向きあおうとする時には今でもちょっと勇気が要ります。とはいえ感想を聞きたいという気持ちも強いわけで、結局、配信期間終了後しばらくしてから全てのメールを拝読し、一通りネットを検索して感想も読みました。ほっとしたり次への課題に気づいたりしています。観てくださった方々、ありがとうございました!
■そんな呑み歩きの生活をしていたからか、感想を読みあさって一息ついたからか、久し振りに風邪をひいてしまい寝込んでいます。そういえば上映初日は今週末なのに!韓国料理屋で参鶏湯食べれば治るかなあ…。


2007/02/12
看板 ■渋谷シネマライズの大看板(?)が「秒速5センチメートル」になったということで、嬉しくてスタッフと渋谷に行き、シネマライズ向かいのパルコでお茶を飲みながらゆっくり看板を眺めてきました(左写真)。個人的には渋谷はそれほど馴染みのない場所なのですが、こうやって作品が街の風景に組み込まれているのを見ると、いきおいここが親しい場所に思えてきます。今度は昼間も来てみよう。
■映画本編の制作が終了した今もなにかと関連の仕事が残っていて、誰も通わなくなった仕事場で毎日ひとり仕事をしています。それでも先月までと比べるとずいぶん余裕があるスケジュールなので、ジョギングをしたり映画を観たり本を買いに行ったり、徐々に外出の時間を増やしています。今年は本当に暖冬だったんだなあと最近ようやく実感しました。
■先週は実は僕の誕生日がありまして、その日は雑誌のインタビューが入っていました。この年齢になると誕生日など別にめでたくもないし感慨もないので特に予定も入れていなかったのですが、編集の女性がケーキと花束を差し入れてくださいました。思いがけずいただきものをすると嬉しいですよね。その晩はひとりでケーキをいただきました(笑)。お祝いのメールをくださった皆さまも、ありがとうございました!年齢相応の作品を作れるように頑張ります。
■今月発売の雑誌「Invitation」で、僕と山崎まさよしさんとの対談記事が載っています。実は僕と山崎さんはほぼ同世代なのですが、とはいえ僕は大学時代から山崎さんの曲を聴いていたので実際にお会いしての対談には不思議な感慨がありました。ご興味のある方はぜひ記事をお読みください。
■対談といえば、来月発売の雑誌「ダ・ヴィンチ」ではやはりほぼ同世代の女性小説家の方と対談しています(ここで言っていいのか判断できないのでお名前はひとまず伏せます)。その方もどこか山崎さんと共通して、柔らかな雰囲気の素敵な方でした。


2007/01/23
スクリーンキャプチャー
こちらの公式ブログでも報告がありましたが、本日「秒速5センチメートル」が完成しました。関わってくれたスタッフ、応援してくださった皆さまに心よりお礼申し上げます。1年5ヶ月弱、終わってみればあっという間の制作期間でした。
■通いのスタッフも今は誰もいなくなり、部屋には誰も座らない椅子とマシンが残され、猫のサユリは気まぐれに好きな椅子を選んで長い時間眠っています。明日からしばらく続く取材期間を過ぎれば、スタッフの椅子類はコミックス・ウェーブに引き渡され、制作の日々ではない生活が徐々に戻ってきます。「秒速5センチメートル」関連の僕の作業はまだしばらくは続くのですが、本編制作時のようなタイトさはもうありませんし、これから毎日何をしてすごそうかと実はちょっと途方に暮れています。気がつけば抱負も反省も抱くことなく年も変わっているし。
■そういえば公開の具体的スケジュールがまだ未発表ですが、そちらも間もなくお伝えできるかと思います。もうあまり遠い日ではありません。作品が観客の皆さんの目に触れたときに、達成感も得ることが出来るかもしれないと期待しています。


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