蕎麦の道 (2003/07/22)

 
 横浜平沼橋の某蕎麦屋でのひとこま。

 某日東京でのワインセミナーを終えた私は、横浜にふらりと寄って某女史と名物のつけ蕎麦を食べていた。腹も減っていたので会話もぱたりと中断して一気に一枚平らげたのだが、彼女はゆっくりと食べていた。それはそれでいいのだが、彼女は無類の辛いもの好きらしく、汁にたっぷりと七味唐辛子を入れた後に、こともあろうになんと、蕎麦の方にも七味唐辛子を振りかけているではないか。うおおおお。そんな食べ方知らないぞと思いながら彼女の食べっぷりのよさに感心していると、私のあまりにも興味津々の目が気になるらしく、七味唐辛子を振られた蕎麦を少し分けてくれた。


 恐る恐る口に入れてみる。う。辛い。汁に七味を入れたのと同じ位の辛さかと思いきや、同じ分量にもかかわらず、俄然辛いのだ。そしてなぜだかちょっとだけうまかったりもする。カラうまい、とでも表現するのか、妙な味わいながら、これはこれでありかも、と思ったりした。

 蕎麦の食い方としては、かなり邪道の部類に入るかもしれないが、ちょっと癖になりそうな辛さであった。夏の暑さ対策に、こんな蕎麦の食べ方もありかと思いつつ、あまりお勧めできないかもしれないので、好奇心旺盛な人にはぜひお試しをと思ったりする横浜の夕暮れだったりした・・・。

 同じ蕎麦でも食べ方ひとつでうまさを変える。微妙である。


おしまい


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