三ツ星レストラン その3 (2004/03/16)

 
 先日のブルゴーニュ合宿では、ガイドブック「MICHELIN LE GUIDE ROUGE」で最高峰の評価・三星を得ているレストランを訪問し、楽しい食事を堪能することが出来た。この場を借りて関係各位に大感謝なのである。フランス国内に20数店ある三星レストランの中で、今回はパリの「ル・サンク」と「タイユバン」、シャニーの「ラムロワーズ」の三店も行ってしまい、それぞれの個性と素敵な食空間を共有させていただき、今後の食空間のありように一撃を投ずる結果となった。

 いわゆる三星レストランは、タイヤメーカーのミシュランが勝手に評価付けしているもので、ホテルのように玄関先に星の数を明記したりしていないが、その評価は世界中が注目する一大事であり、星の数によってシェフが解任されたり引き抜かれたり、食の世界の華々しさと影を同時に映し出している。そのミシュランが認める三ツ星レストランの食事やワイン、サービスはいかがなものか。三店を比べることで、いろいろと発見があるから面白い。

 今回は、ル・サンクについて、ちょっと触れてみたい。

 ル・サンクは、シャンゼリゼ通りにあるルイ・ヴィトン本店(近頃模様替えして、ちょっとそのすばらしいセンスにビックリ)の交差点を曲がってしばらく歩いたところにあるホテル・フォーシーズンズの一階に店を構えていて、日曜の夜でも営業している三ツ星レストランである。ここは装飾が圧巻で、花の生け方ひとつをとっても豪華絢爛モードで、その奇抜ながらセンセーショナルな飾り付けは、ちょっとしたサプライズがあったりする。しかし、フランスの地元紙も「三ツ星の資格なし」と批評しているように、サービス面での幼稚さは、ちょっとした抵抗感すら感じ入り、ワインのブショネが続くという不運や入り口近くの席だったため、なにやら慌しさも感じたりして、今回の三ツ星シリーズでは、他がよかっただけに、後になって、いまひとつ、という感想を持たざるを得ないところが淋しいかもしれない。

 しかしソファで撮った記念写真の中の自分は赤ら顔で、結構幸せそうで、あはは、である。

 そんなわけでこのあたりで筆を置いてしまおうっと。


おしまい

目次へ    HOME

Copyright (C) 2004 Yuji Nishikata All Rights Reserved.