フェラーリ(号)の体内時計 (2008/02/15)
 



 先日、とある日本最優良ワイナリーのひとつである某ワイナリーのスタッフの皆さんと、フェラーリ(号)でドライブする機会に恵まれた。その日は、昼過ぎから回転したり、某フレンチのホスピタリティに触れたり、某スポーツバーのギネスビールのパーフェクトパイントに感激したりと、それはもう大忙しだったが、宿のチェックインの時間が決まっているとのことで、大慌てで、その宿に向ったのだった。

 皆が一様に時間を気にしながら、フェラーリ(号)は、西へ西へと進んだ。海を持たない県に住むの彼らは、夜の海の香と静けさに何かを感じていたよう。普段から車内では、音楽を聴くのではなく、ニッポン放送かFM横浜をかけているのだが、(主に神奈川県の感度の問題から・・・)、その時はFM横浜の方で、時刻はちょうど時報のタイミングに差し掛かっていた。

 ぴ・ぴ・ぴ・ポーン。

 その時、ラジオの時報とフェラーリ(号)の時計は、ジャスト・ぴったんこ。

 その事実に、日本屈指の醸造家は、「おおっ正確だ」喜びの声を上げてくれ、それを聞いて、私もなんだか、うれしくなってしまった。(些細なことが幸せに繋がっている・・・)

 フェラーリ号の体内時計の正確さと、秒刻みで活動する醸造家の感性が一致するとき、新たなる扉が開かれるものと信じつつ、車は少しだけ門限の時間に遅れつつ、無事に到着したのだった。

 そして、フェラーリ(号)は、明日、星が三つも輝くレストランに向うべく、プラチナ通りを快走することだろう。


 おしまい
 
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