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ムシトリスミレ
ムシトリスミレは、木の幹などに付着する苔の中に生育する「着生種」と、モウセンゴケのような湿った地面に生える地生種があります。地生種にはさらに、サラセニアやモウセンゴケと同じ環境で低地に生えるものと、高山や寒冷地に生えて冬には球根上の冬芽を作るものとがあります。
高山や寒冷地に生えているものは、夏の数ヶ月のみが生育期間で、その他の季節は休眠しますので、暑い夏のある日本の低地では栽培が困難です。地生種でも低地性のものは、品種さえ選べば比較的容易に栽培できます。着生種は主にメキシコに自生していることから、「メキシカン・ピンギキュラ」と呼ばれており、ここに属する種が最も簡単に栽培できます。栽培方法もほぼ確立されており、よく増えるので、こまめに世話をしていれば長年の維持が可能です。
ムシトリスミレはメキシコでは保護されており、自生種を採取、輸入することはできません。いまだ全容がわかっておらず、原種か交配種かの区別もはっきりしていないものも多くあります。人工的な交配も容易で、種子から数年で親株にして花を楽しむことができます。最近熱心な栽培家が増えています。
気に入っている品種をいくつかご紹介します。
メキシカン・ピンギキュラ−1
(モラネンシス系)メキシコ産のムシトリスミレを総称して呼んでいます。
栽培が容易な種が多く、花も美しいので最も好まれて栽培されています。草姿が四季で変化するところも、見ていて飽きません。葉ざしや種子による増殖も容易なので、育種の楽しみもあります。
メキシカン・ピンギキュラ−2
(アグナタ系)アグナタはメキシコ産ピンギキュラの中でも特に多肉質で、花色も薄い紫を基調としていることなどから、他のメキシコ産のものと異なる扱いをしています。花はさほど華美ではありませんが、大型になり強健で、かつよく結実することから、交配親として重視しています。 P. aganata cv. prostrate round leaf
1月の開花
キシカン・ピンギキュラ−3
ギガンテア系 メキシコ産の大型種で、P.ギガンテアとP.モラネンシスGW(ゴールデン・ウォール)があります。1枚の葉の長さが10センチを超えます。
ストロボで撮影したので葉の粘液の質感がわかると思います。実は葉の裏にも腺毛があり、たしかにコバエがつかまっていました。
北米産の低地性の地生種
(通称 アメピン)北アメリカ産の低性の地生種です。腰水を高めにして、モウセンゴケと同じような環境で育てます。
栽培は困難というほどではありませんが、長年良い状態で維持するのは難しいようです。
日本ではプリムリフロラが普及しています。この種は10月ごろに葉先から子株を出して増えていき、また桜草に似た薄紫色の花をつけるので、育ててたのしい種ですP. planiforia pink P. planiforia pale