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食虫植物情報 案内

このページでは食虫植物に関する様々なトピックスをご紹介します。新品種の紹介、工夫栽培の情報、文献情報をはじめ、読んでためになるおもしろ情報満載です。季節ごとの栽培作業について、リアルタイムでやりたいと思っています。


食虫植物関連図書

書籍名
解説
備考

食虫植物
入手から栽培まで」


近藤誠宏、近藤勝彦 著

 食虫植物の大衆化を支えた歴史的文献です。70年代のしばらくはこの本以外に満足できる本がないという時代がありました。記述されている用語は専門的なものが多く(「実生」を「みしょう」とよむことを知ったのは数年前です)、当時小学生だった私などには難しかったはずなのですが、内容を暗記するほど何度も熟読し、同じ写真に飽きることなく何度も見入っていました。
 この本には多くの種が個別に紹介されているのですが、「いまだ日本に導入されたことがなく、栽培方法も不明です」と書かれているもののいくつかが我が家にあることに、驚きと感謝を感じます。
 カラー写真、種の説明、入手方法、栽培方法などが属のレベル、種のレベルに分けて詳細に記述されています。30歳代以上の人々の食虫植物体験のバイブルと言えるでしょう。

「食虫植物」 山川学三郎 著

  昭和53年に初版、平成2年に重版(第2版)、現在販売されているものは第3版です。初版のみ表紙の写真が異なり、現在は山川氏_出のネペンテス・ロッコウが表紙になっています。138ページの取り扱い先のリストにオーストラリアのアレン・ローリー氏が載っているものが第3版です。
 初版が出た頃は、諸般の事情で数百円のこの本を買うことができず、そのうちに絶版になってしまいました。働き出してから第2版が売り出され、すぐに購入しました。
 カラー写真と白黒が半々なのですが、写真が豊富なのが魅力で、ラテン名の解説などは植物の理解にとても役に立ちました。
 山川氏は1999年の食虫植物50周年パーティに参加され、「第3版でようやく誤りがなくなった」と言っておられましたが、私にはどこがどう修正されたのか、未だに確認できていません。
 小さな本であるにも関わらず、写真と種の説明、栽培方法、入手方法まで、総合的な情報がコンパクトに収められています。
 現在もこまめに探せば書店で入手できます。

1978年 初版

保育社 カラーブックス
151ページ
ISBN 4-586-50446-3

 

 「原色/食虫植物」 近藤勝彦・近藤誠宏 著

原色シリーズにこのような本があるのを全く知らず、90年にたまたま東京の八重洲ブックセンターという大きな本屋で見つけて購入しました。それ以降、どこでも見たことはありません。
 驚くべき鮮明なカラー写真と初めて見る植物の姿に圧倒されました。現在では分類が進み、いくつかの誤りが指摘されていますが、発見の多い本であることに変わりはありません。
 網羅的ではありませんが、紹介されている種ごとに写真と詳細な解説がついています。

1983年
家の光協会
230ページ
ISBN 4-259-53549-8

「食虫植物」

食虫植物研究会編

 「食虫植物 入手から栽培まで」に続く本格的な書籍がなかった状況で、待望の書籍でした。
 食虫植物研究会のメンバーを中心に、経験者が得意の分野で執筆しており、花博以降の植物輸入ブーム以前の日本の食虫植物界の成果の集大成です。
 カラー写真、食虫植物の概説、種ごとの特徴と栽培方法が網羅された総合的な書籍です。

 「花アルバム 食虫植物」 食虫植物研究会編

花博以降、カタログによる海外からの植物の輸入が生産者や個人のレベルで行われるようになりました。一気に豊富になった植物環境に対応し、また、栽培技術の向上を反映した本として登場しました。
 写真が豊富で、本文も種の特徴から栽培方法まで簡潔にしてわかりやすく書かれています。

1996年
誠文堂新光社
169ページ
ISBN 4-416-49600-1
2800円

「食虫植物 その不思議を探る」 小宮定志 著

 食虫植物研究会の現会長でいらっしゃる、小宮定志教授が個人で自費出版した本です。日本でもようやく本格的な食虫植物論が出た、と専門家から賞賛された本です。
 費用の関係で白黒の写真が少しあるだけなので、とっつきにくさを感じますが、内容としてはトリフィオフィルム、パエパランツス、カトプシスなどもカバーしており、最も信頼できる食虫植物情報源となっています。このホームページを作成するにあたっても、欠かすことのできない文献です。
 栽培方法よりは、食虫植物の植物としての特徴、進化など、学術的な最新の知見を一般向けに解説しています。

1994年
食研事業出版
106ページ

購入は食虫植物研究会にお問い合わせください

「無憂草 NEPENTES」

ネペンテスの写真集です。18種類が紹介されています。写真はどれもクオリティの高いもので、アップの写真の他、倉田さんの撮影された自生地の写真も多用されている本格的なものです。
 食虫植物愛好家向けというよりは、「通常でないものをおしゃれに楽しむ」という趣旨で編集されているように思います。

1992年
PARCO出版
JUNGLE BOOKS
65ページ
ISBN 4-89194-309-2
2000円

 「食虫植物のひみつ」 清水清 著

子供を対象とした食虫植物の写真集です。解説も主に捕虫のおもしろさに焦点が当てられています。とはいえ、鮮明なマクロ写真やX線撮影、水中のムジナモやタヌキモの捕虫など、高度な技術で撮影された見ごたえのある写真が満載です。
 著者は学校の先生であり、また食虫植物研究会の元会長を務められた清水清さんです。清水氏の写真撮影の技術は、海外の愛好家の間でも高い評価を受け、本書は英訳もされいまも広く普及しています。

1972年
あかね書房
科学のアルバム19
54ページ
ISBN 4-251-03319-1

1330円

 

英語による食虫植物の文献

書籍名
解説
備考

The Savage Garden
Peter D'amato

驚くような新鮮なことは書かれていませんが、初心者からそこそこの栽培経験のある人まで広く楽しめます
まとまったカラー写真のページはないものの、ページの至る所にカラー写真がちりばめられています。日本の食虫植物研究会が世界で最初に創設された食虫植物団体であることも紹介されています。
 属ごとの概説と品種の説明、栽培方法などが丁寧に書かれています。アメリカの園芸協会賞を受賞した本です。今でも容易に入手できます。

1998年
Ten Seed Press
314ページ
ISBN 0-89815-915-6
2500円程度

Carnivorous Plants of Australia Volume 1
Allen Lowrie

 

オーストラリア原産の球根ドロセラの専門書です。形態別に46種の球根ドロセラが紹介され、それぞれに自生地のマップ、ローリー氏自身による見事なイラスト、5〜6枚の写真による季節的、地域的な植物の形態の変化を網羅的に掲載しています。
 1990年前後、日本ではほとんど知られていなかった球根性ドロセラを一躍有名にし、ドロセラ属の概念を一変させるようなインパクトを持った革命的な本でした。現在は入手が困難となっており、再販が待たれます。

1987
University of Western Australia Press
200
ISBN 0-85564-253
Carnivorous Plants of Australia Volume 2
Allen Lowrie

球根ドロセラに継ぐ第2弾として、ピグミーモウセンゴケを専門的に扱った文献です。41種が球根ドロセラと同様のフォーマットで紹介され、小さいゆえに個体の同定が困難な種ではありますが、花の写真によって容易に同定できるようになっています。

1989
202
ISBN 0-85546-299-8
Carnivorous Plants of Australia Volume 3
Allen Lowrie

第3弾は、1、2で紹介できなかったオーストラリア固有の食虫植物を扱っており、ミミカキグサ、ポリポンポリックス、セファロタス、ビブリス、そして熱帯性のモウセンゴケであるペティオラリス類の植物について紹介されています。

1998
288
ISBN 1-875560-599

Carnivorous Plants of the World
Gordon Cheers

写真集としても楽しめます。総合的な解説のページと属ごとに詳しい説明と、若干の種の説明が個別にされています。写真は豊富でかつきれいです。

1992
ISBN 0-207-16186-0
Angus & Robertson Book
174
US$45

Carnivorous Plants Care and Cultivation
Marcel Lecoufle

写真集として楽しめる本です。種名の記載に誤りが多いことや、ウイルス病にかかっているサラセニアの写真が出ていることなどが指摘されていますが、楽しい本だと思います。
もともとはフランス語で書かれていたものの英訳版で、ハードカバー版とペーパーバック版があります。
総合的な解説と、いくつかの種を取り上げて、写真と説明、栽培方法が書かれています。

1990
Blandford
144
ISBN 0-7137-2185-5
£16.95

A Guide to the Carnivorous Plants of Singapore
Singapore Science Centre

保育社のカラーブックスのような本です。シンガポールの食虫植物といいながら、ネペンテスとタヌキモ、ミミカキグサだけでなく、(実は数が少ないので)ハエトリソウ、サラセニア、ムシトリスミレなども収録されています。
U.セルレア(ホザキノミミカキグサ)がなぜか白花のでなのです。

1997
Singapore Science Centre
176page
ISBN 981-00-8629-6

Carnivorous Plants
Adrian Slack

どの1枚も文句のつけようのない写真です。写真は白黒も混じっていますが、白黒ゆえの良さを生かしてよりリアルな表現に成功しています。写真集としても楽しめますが、文章にも味わいがあり、是非読み物としても見ていただきたい本です。

2000(3rd edition)
MIT press
ISBN 0-262-69089-6
240

Nepenthes of Borneo
Charls Clarke

ボルネオ島のネペンテスのモノグラフです。30種以上の自生種が、驚異的な写真とともに詳細に記載されています。特に裏表紙にも使われているクライミング・ビーチイ(N.Veitchiiが木の幹を編むように絡みつきながら上っているもの)は圧巻です。倉田氏が発見者となっている幻のN.カンパヌラもイラストで紹介されています(研究会誌ではその後発見された栽培品の写真を掲載)。ネペンテスファンは必携の文献です。

Natural Histry Publications
207
ISBN 983-812-015-4

Nepenthes of Sumatra
Charls Clarke

チャールズ・クラークの第2弾で、前回を上回るボリュームと内容です。価格はやや高めですが、ネペンテス・ファンは必携です。

Natural Histry Publications

Carnivorous Plants of the World

アマゾン・ドット・コムの書評では賛否両論ですが、そんなにひどい本ではないと思います。カラーページと解説のページが分離されており、解説のページの紙質は悪いです。すばらしい植物の写真もあります(表紙のD.ネオカレドニカも相当なもの)が、画質はあまり良いとは言えず数も少ないので、写真集のように楽しめる本ではありません。
内容は種ごとの特徴と栽培についてが主で、食虫植物について基礎的な知識を持っている人には目新しい内容ではありません。
現在もアマゾン・ドット・コム(アメリカ)で購入できます。(2002年9月現在)
http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0881923567/ref%3Ded%5Foe%5Fp/002-7093350-5782446

 

Gardening with Carnivorous
--Sarracenia picherplants in cultivation & in the wild

Nick Romanowski

サラセニアのモノグラフ(単独書)です。カラー写真が多く、文章量も多くないので、サラセニア・ファンは持つ価値があります。
ガーデニングといいながら、日本のガーデニングのような一般向けの本ではなく、しっかりとマニアックな園芸書です。
現在もアマゾン・ドット・コム(アメリカ)で購入できます。(2002年9月現在)
http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0813025095/ref%3Dpd%5Fsim%5Fbooks/002-7093350-5782446

2002
University Press of Florida
$29.95
ISBN 0-8130-2509-5

Carnivorous Plants of the United States and Canada
Second Edition

Donald E. Schnell

とにかく内容が充実した本です。
アメリカとカナダの食虫植物ということは、ハエトリソウ、ダーリングトニアはもちろん、サラセニア、低地性のムシトリスミレ(セルレア、イオナンタ、プラニフォリア、プミラなど)、ウトリキュラリアが、これまでにないほどの記述量で、しかも豊富な自生地の鮮明な写真で綴られているという、超豪華本です。
装丁もハードカバーでありながら手ごろな大きさで、今後のバイブルになりそうな本です。
1976年に出された初版の改訂版です。
現在もアマゾン・ドット・コム(アメリカ)で購入できます。(2002年9月現在)
http://www.amazon.com/exec/obidos/ASIN/0881925403/qid%3D1019910318/sr%3D2-2/ref%3Dsr%5F2%5F2/002-7093350-5782446

2002
Timber Press
$39.95
ISBN 0-88192-540-3

Carnivorous Plants
Tony Camilleri

カラーページの美しい本です。
記述内容は月並みですが、写真集として楽しめます。

2002年10月現在、アマゾン・ドット・コム(アメリカ)で購入できます。

 

104pages
1998
kangaroo Press
$16.00
ISBN 0-684-87199-8

その他のおすすめ図書

書籍名
解説
備考

ガーデニングってやつは

田島みるく著

 安易なマンガ本と思って読み始めると、実に植物好きのたまらないポイントを責めてくるのです。チェコの作家であるカレル・チャペックの「園芸家の12カ月」よりは、こちらのほうが確かに「フカイ」です。私の現在の園芸イメージを形成する元となった本です。7ページ目に食虫植物好きの不気味な「ながたくん」というのが1コマだけ出てきますが、この本でここだけはまちがっているんですよねえ。自然を愛し、科学を探求する心を持った明るい青年のイメージを広めたいと思います。 1999年 PHP研究所 
1250円

植物の栽培

ルーサー・バーバンク著

 岩波文庫の重版で8冊組みの箱に入っていました。古い活字で読みにくい版組みでしたが、これほど強烈な園芸書にはお目にかかったことがありません。植物に対する正確で深い知識と洞察力で、花卉や果物の新しい品種を次々と生み出していくのです。その方法論や何を交配すれば目標とする植物に近づくかなどの判断力には驚きの連続です。種なしプルーンや香りのあるカラーを作る話、純白の巨大輪シャスタ・デージーを作るのに最後には日本の小さな純白の野菊を使うあたりのマジックにはとりこになります。
 ただし、翻訳が古いので読みにくいので、改訳新版を出して欲しいものです。
岩波文庫 (現在は絶版)

蘭への招待

塚谷 裕一著

食虫植物とは関係がないですが、私と同年代の学者の本なので、格式ばっていないところに好感が持てます。グローバルな時代を反映して、日本の園芸文化をより大きな視点で捉えているところが新しく感じられます。私はこの本でネジバナ(モジズリ)のファンになり、サラセニアの中にいくつかの花色をもつネジバナのが雑草化しているのを楽しむようになりました。 2001年 集英社新書
680円

ボタニカルライフ

いとうせいこう著

 こんな風に、社会から孤立せず、自分を好きになりながら植物生活をしたいのです。植物を過度に擬人化することなく、心地よく植物たちに感情移入させてくれる本です。植物エッセイとしては最高のものです。本文はインターネットで連載した植物日記のようなものをまとめたものだそうです。 1999年 紀伊国屋書店
1800円
     
     

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