認知と遺産分割 ![]()
神戸の行政書士 すがぬま法務事務所
認知とは
法律上、正式に婚姻関係にある父母の間に生れ
た子を嫡出子、そうでない子を非嫡出子といいます。
非嫡出子と父との親子関係は、父がその子を認知
してはじめて発生します。
母とその非嫡出子との母子関係は、分娩の事実によって証明されるので、母の認知は
原則として必要ありません(最高裁昭和37年4月27日判決)。
認知には、このように父が父の意思で自分の子として認める 任意認知 のほかに、父が任
意に認知しない場合に裁判により認知を求めることができます。これを 強制認知(裁判認
知) といいます。なお、その前にまずは認知の調停申立をすることに対して扶養義務も負う
ことも原則としてありません。
認知の方式
任意認知
戸籍法の定めに従い市町村役場届け出ることによって行います。また、遺言によっても
することができます。遺言による認知届は、遺言執行者しかできませんから、遺言執行者の
指定がない場合は家庭裁判所に申し立てて遺言執行者を選任してもらうことになります。
この遺言による認知は、遺言者の死亡と同時に認知の効力が生じ、届出は単なる戸籍上
の手続にすぎないと解されています。
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認知の承諾
★ 成年の子を認知するには、その子の承諾が要ります。
→認知届出書の「その他」欄に署名・押印してもらう。
★ 胎児も認知できますが、この場合は母の承諾が要ります。
→認知届出書の「その他」欄に署名・押印してもらう。届出は母の本籍地にする。
★ 死亡している子でも、その子の直系卑属があるときにかぎり認知できますが、その
直系卑属が成年であるときは、上記同様、その直系卑属本人の承諾が必要です。
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強制認知
嫡出でない子、その直系卑属またはこれらの法定代理人が、父親を被告として認知の訴
えを提起することになります。認知の訴えは、父の生存中はいつでもできますが、父の死後
は3年までに制限されます。この死後認知の被告は検察官です。
審判認知
父が任意認知をしない場合、出生した子が父に対して認知の訴えを起こすことになりますが、
調停前置主義により、まずは認知の調停申立てをすることになります。
当事者間に認知の合意が成立し、その認知の原因について争いがない場合、さらに必要な
調査によってもこれを認定することができ、その合意が正当と認められる場合、家庭裁判所は
認知の審判(23条審判)を行います。
認知と遺産分割の関係
遺産分割が終わっていない場合には
その認知された子を含めて遺産分割協議をすることになります。
遺産分割が終わっている場合には
認知が、被相続人の死亡前になされていたのであれば、認知された子を除外して行われ
た遺産分割協議は無効であり、遺産分割協議をやりなおす必要があります。
裁判による死後認知や遺言による認知がなされた場合、認知された子がいることがわから
ずに遺産分割協議をしてしまうことがありますが、この場合には、遺産分割はやり直さずに、
認知された子から価額による支払請求のみが認められます。
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