趣意書

嘗てギムノは多くの人々に愛され、親しまれていました。
それと同時にギムノに対しての栽培の研究や分類の研究が盛んに行われました。
栽培の方は津田宗直氏や伊丹勝吉氏などにより目覚しい成果を挙げて今日に至っています。
一方、分類についてはバッケベルグ氏やブリトン氏&ローズ氏らによる研究を元に、輸入球や輸入種子による日本での独自とも言える分類がなされてきました。
また、日本では園芸的に和名を付けてより親しく植物に接しようとする習慣から、和名と学名の不一致などの問題が最初からありました。
それに加えて、当時流行したサボテン園芸の中で生まれた多くの業者・専門家によって付けられたカタログ名が加わり、更に混乱しました。
また、ギムノカリキウムの持つ品種的不安定性からくる雑交問題がおこり、ただでさえタイプロカリティーの多いこの属の特徴ともいうべき性質が、さらに「ホンモノ・ニセモノ論議」を生み出したのです。
それを是正するために多くの有志が集まり、「優型ギムノを守る会」を立ち上げました。
これは多くの会員を集め、サボテン界においても一定の評価を受けましたが、あまりにアカデミック過ぎたり、多くのバリエーションを無視したり、外国文献ばかりを参考にし過ぎたり、外国業者の種子を絶対的なものとして評価し過ぎたりした為に、趣味としての面白さや楽しさ、人々との交流などの点で本来の意味を失い、皆の心はギムノカリキウムから遠ざかっていきました。
その後、岡山・広島・四国・近畿圏を中心としたギムノ愛好家が集まり、伊丹氏を中心とし、気楽にギムノを語り合う会として「ギムノ愛好会」が誕生しました。
この会は会報を年数回出して、春と秋には各地持ち回りで会合を開き、食事をしたり温室見学をしたり、セリ会をしたりと、楽しい集まりでした。
しかしながら会員の高齢化に伴い次第に会員数も減り、会報100号をもって解散しました。
その会報は「ギムノハンドブック」として、現在出版されています。
その後、兜・牡丹・ディフューサを中心とする輸入球ブームの中で、次第にギムノは過去の遺物となりつつありました。
しかしながら、ギムノの持つ渋さ・おおらかさ・優美さを再び見直す人々が増えてきております。
また、新しい世代の中でも熱心にギムノを愛する人も増え、嘗てのギムノファンもそれに刺激され、今日ギムノ復活への足音が聞こえてきています。
そこで、二十一世紀に現存し、温室の中で眠っているギムノの遺伝子をなんとか掘り起こし、次の世代に受け渡していかねばならないと思っています。
ここでは植物の真贋はあまり問わず、今あるものを全て認めたうえで、皆で論議しあっていく態度を基本とし、ワイワイ・ガヤガヤと楽しくギムノを語っていきたいと思います。
結論は、急がず・焦らず、結果を求めず、資料を積み上げていく真摯な態度で臨めればと思っています。
これにご賛同の方はどしどしご入会ください。




平成十五年三月吉日

ギムノ愛好会発起人・・・・村主康瑞・永岡淳英・半野敏弘・川東輝雄・岸田吉一・下方春三・須古星郁雄・堺繁夫
  (順不同)        大来田哲夫・水田輝雄・花井広光・西明啓雄・早川博海・北村淳二・前田輝彦
                小沢義美・勝岡充・佐野寛・堀越康雄・野崎幸正・黒石憲一・亀山俊幸・杉中巧・團上和孝