本州、四国、九州の山野に普通に生える落葉藤本。葉は奇数羽状複葉で互生し、小葉は卵形~卵状長楕円形で全縁、5~9対ある。花期は5月で長い総状花序は垂れ下がり、基部から開花する。名は吹き散るの意味といわれるが定かでない。漢名として藤を当てるが、かずらやつづらと同様に「つる」の意味をもち、つる性植物一般の呼称として「フジ」が多いのはこのためである。万葉集にある敷治(ふじ)は本種あるいは同属種ヤマフジW. brachybotrysである。