本邦全土のいたるところに生える1~2年草。葉端対生し、卵形で先は尖り全縁。花期は3~9月。ミドリハコベに似るが、全体として小型で茎が紫色を帯びる。類似種のウシハコベは花柱が5個で本種とハコベの3個と大きく形態的に異なる。万葉集で「ハクベラ(ハコベラ)」と称するのは本種あるいはミドリハコベであり、これが訛ってハコベに転じたとされる。ハクは綿布、ベラは群がるという意味の古語であり、細かい毛が密生している様(実際にはよく見ないとわからないが)を見立てて名付けられたという。