亜熱帯西表島の美しい野生植物
各画像をクリックすると拡大画像になります。 →西表島野生殖物図鑑(266種収録)
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 わが国最南端の南西諸島西表島は真冬でも平均気温は18度以上あり、東京で言えば5月頃の陽気に相当する。また、一年中を通して雨量に恵まれるので、鬱蒼とした森林が発達している。植生学的には本土のヤブツバキクラスと同等の照葉樹林であるにもかかわらず、熱帯系植物が多く生育しているので熱帯雨林かと錯覚するほどである(→亜熱帯の森でも見られる熱帯植物の驚異)。本サイトでは266種の野生植物写真を収録するが、本ページではそのうち18種を生育地別に「海岸海浜地帯」、「低地、路傍」、「山地」とわけ、美しい花を咲かせる野生植物を紹介する。

海岸、海浜で見られる植物
アダン イボタクサギ オオハマボウ
海岸地帯に普通に生える常緑小高木。パイナップルのような実をつけるが、花は意外と地味である。葉には鋭い刺があるので、ビーチでは嫌われる。 主に海岸など低地に生える半つる性木本植物で繁殖力は旺盛である。海浜では本種に覆われてやぶになることもしばしばである。 海岸地帯で繁茂しやぶ状を呈するが、花は大きくて美しい。ハイビスカスの仲間である。本土のハマボウの近縁種。
クサトベラ グンバイヒルガオ モンパノキ
草の名を冠してはいるが、木本である。しかし、幹は水分が多くもろい。海岸地帯にごく普通にある。 海岸の砂地にごく普通に生える匍匐性植物。その名は葉が軍配の形に似ていることに由来する。 花は地味であるが、お椀をひっくりかえしたような独特の樹形はよく目立つ。大きいものは樹高5メートル以上になる。
低地、路傍で見られる植物
イリオモテアザミ ツルハグマ コウトウシラン
路傍のほか、海浜にも多く見られるアザミの一種で、先島諸島の固有種である。ゴボウ状の根を食用とすることもある。 日当たりの良い路傍によく生える半つる性多年生植物。しばしばヤブをなし、あまり見栄えはよくないが、西表島以外では少ないのでここに挙げた。 低地の草地に生える美しい野生ラン。かっては各地で見られたが、その美しさのため、採取されることが多く、激減してしまった。
デイゴ ノアサガオ シマツユクサ
沖縄県の県木。人里近くに野生する。もともとインド原産で古い時代に渡来したものとされている。 栽培種のアサガオと同じぐらい大きな美しい花をつけるが、路傍でしばしばやぶ状になる。多年生で茎は木質化する。 本土のツユクサの仲間であるが、別種の南方系植物である。沖縄には同属別種のホウライツユクサも自生する。
山地で見られる植物
ギョクシンカ クチナシ コンロンカ
山地林内に生える低木。漢字名は玉心花。頂生の散房花序はうす暗い林内でよく目立つ。 観賞用に栽培されるクチナシと同一種であるが、沖縄に野生するものは樹高5メートル以上に達する小高木であり、花の形もかなり異なる。 山地の林縁に多く見られる半つる性植物。黄色の花をつけるが、遠目には白い萼(がく)の方がよく目立つ。
サキシマツツジ フトモモ ヤエヤマコンテリギ
西表島には類似種としてタイワンツツジもあり、区別は植物形態の専門知識がないと難しい。渓流沿いに生える。 山地の林内で湿り気のあるところに多く生える。果実は芳香があり、食べられる。 石垣島、西表島の固有種で、林内のやや湿ったところに生える。薄暗い中で純白の萼片が目立つ。