2015年 フロンティアクラス  (実験紹介:一部)



  2015年  8月 9日(日) 周期表を覚えよう!


                 中山学院 元素周期表・暗記コンテスト

                   中山学院  A教室


                 優勝  西柴中学校  K・K君  


                        

              118元素すべて暗唱できました。おめでとうございました!



                    
                   
 NHK高校講座より
          
            げんそ博士の元素周期表 スペシャルサイト 東京エレクトロン



TOPICS 

うれしい知らせがありました。2002年に始まり今回で13回目を迎える全国スピーチコンテスト・鳳凰杯(京都府宇治市:立命館大学)で、ファイナルの8名に残っていた塾生のS・H君(桐蔭学園中等教育)が、見事、朝日新聞社・特別賞を受賞しました。(実質的に準優勝に相当すると思います。)

鳳凰杯は、全国の中学生が自分の考えを英語で自由に表現するスピーチ・コンペティションとして、多くの地域・団体・企業から協力・支援を受けている歴史のある大会です。今年も北から南まで日本中の多くの中学校から参加者があったようです。
鳳凰杯(Phoenix Cup):全国中学生英語スピーチコンテスト

その中で、賞を獲得したことは非常に価値のあることです。皆で喜びを分かち合いたいと思っています。学院では、学生科学賞・全国大会に進出したN・R君に引き続いての快挙となりました。おめでとうございました!

              
        
お母さん撮影:右端がSH君      学院にて:副賞はipadminiでした。






 2015年  4月19日(日) LEDの効用


 
太陽の光とは、普段私たちが透明と感じる光ですが、実は無数の色からできています。それを確かめたいときは、プリズムやホログラムシート(分光シート)で、太陽の光を通してみると虹のように無数の色に分解することが確認できます。

これは、白い光の中にはいろいろな色が含まれているということを示しています。太陽の光はこの虹のような無数の光でできています。無数にある光の色のうち、特に、赤(Red緑(Green)青(Blue)の3色を、目に見える光の中での、最も基本の色として「光の三原色」と呼んでいます。このわずか3つの色の組み合わせで、この世に存在するほとんど全ての色を作り出すことができるからです。

                     


光の三原色は、RGBの3色です。RGBの明るさをそれぞれ少しずつ変化させることで、すべての色を作ることができます。パソコンやテレビなど、光を出しているものではRGBの3色を混ぜてさまざまな色を作り出していますが、印刷やプリントアウトなど、紙などにインクの色をつけて表現する場合は少し異なります。

光を出すものでは色を混ぜると明るくなりますが、
インクでは混ぜると黒くなるからです。光は足し合わせていくと白くなりましたが、その白色光が物に当たると、一部の光が吸収され、反射してくる残りの色が物の色として見えます。たとえば、緑の光が吸収されると、赤と青の光が残り、ヒトはそれを赤紫と感じます。

みなさんが絵を描くときに使う青色の絵の具は、赤と緑の光を吸収して、青の光を反射しているのです。ですから絵の具をどんどん混ぜると、吸収される光が増えていきます。
色の引き算です。最後にはどの光も反射しなくなり黒になります。

印刷やプリントアウトでは、イエロー(Y)マゼンタ(M)シアン(C)の3原色と、さらに暗さを調節するブラックを混ぜ合わせることで色を作ります。雑誌のカラー印刷を拡大して見てみると、これらの4色で構成されていることが良くわかりますよ。


 LEDを使った実験

                                        

   
 実験器具  赤色LED
   
 緑色LED  青色LED
   
 赤+青  分光シートを通してみると・・
   
 赤+緑  分光シートを通してみると・・
   
 緑+青  分光シートを通してみると・・
   
 赤+緑+青  分光シートを通してみると・・




                      植物工場での利用


植物工場
と呼ばれる工場内では、屋内でのLEDを使った植物栽培が行われています。工場内には大きな棚やケースが配置され倉庫のようになっていますが、中に収められているのは、いろいろな種類の植物です。

植物工場の利点は、完全に密閉された
クリーンな環境の中で栽培されているため、天気の変化害虫被害を心配することなく安定した収穫量を確保できることです。

植物を栽培するのに必要な太陽光とLEDの光に差はほとんどありません。LED照明を植物に当てることによって、植物は太陽光に当たっているのと同じように光合成をして元気に成長します。



                     

どんな光でも植物を育てることができますが、植物が育ちやすい光も存在します。ちなみに植物が光合成をしやすいのは赤色LEDの波長です。また、茎の成長が早いのも暖色系の光です。

赤色LEDの光が植物の成長を助けるのは、赤色LEDの
波長660nm(ナノメートル)前後が、光合成にぴったりだからです。光合成は、植物の細胞内の葉緑素(クロロフィル)が光を吸収することで行われます。クロロフィルは、波長600〜700nmくらいの光をよく吸収します。よって、赤色LEDの光を当てると光合成量が増し、成長が早くなるのです。

しかし、発芽には波長400〜500nm前後の光も必要です。青色LED波長450nmは発芽に合っています。しかし、青色LEDはまだ価格が高くて安い赤色LEDの10倍もします。そのため野菜工場では、一部の野菜(レタスなど)に限って生産しています。

また、最近の技術では、光の種類によって野菜の
まで微妙に変化させることができるようになっています。これからの研究が期待されています。





                  
集魚灯としての利用 

LEDは、イカ釣り漁でも注目されています。イカは、470〜490nmの光によく反応して集まってくるので、青色LEDの照明をイカ漁に使うと効果があるということがわかり、現在の漁船では青色LEDを使った漁が行われています。またLEDは消費電力がそれまでの白熱電球と比べて8分の1から10分の1と非常に少ないので、漁船の電気代の節約にも役立ちます。

                   


LEDは消費電力が従来の電球に比べて、消費電力が少ないだけでなく長寿命のため、海上での危険な電球交換作業をしなくて済むことも利点です。一般的にLEDの寿命(明るさが70%になるまでの時間)は
40000時間とされています。多少暗くなるのを我慢すれば、5〜60000時間は使用に耐えられます。今までの電球が1000〜2000時間だったので、驚異的な寿命です。

また、これまでの電球よりも
点滅調光がしやすく、発光色も簡単に選択できるので、イカだけでなくサンマなどの他の魚も効率よく集めることができます。


以前では、漁に行きたくても電気代・燃料代がかさみ赤字になるので、漁を控えていた漁師さんにとっては
、作業時間の短縮にもつながり、エコな漁ができるので助かっているそうです。

また、真珠の養殖で使われているアコヤ貝の発育に青色LEDの効果があるのではないかと、研究されています。









 2015年 4月26日(日) 水分子の極性



   
アクリルパイプに静電気を帯電させます。  ミニトマトが回転し始めます。
   
 電気量を増やすと・・  回転スピードが速くなりました。
   
 きゅうりでもためしてみました。  回りました。



元素の周期表を使って、原子の電子の配置(K、L、M、N殻・・だけでなく、それぞれの殻が持っている、s、p、d、f の
4つの軌道のエネルギー順位と周期との関係)を説明したあと、
身近な野菜を使って、おもしろ実験をしました。


みなさんご存じの通り、水は
で、酸素原子1つと水素原子2つからできています。気体の状態ではそれぞれ中性の元素です。
酸素の原子番号は8(陽子8個・電子8個)で、最外殻の電子軌道に
電子2個分の空きがあります。(K殻に2個、L殻に8個入りま
す)そのため、空きがある分、周囲の電子(マイナスの電気を帯びた素粒子)を
引き寄せる力が強くなっています。


酸素と水素がくっついて、水分子を形成すると、
水素原子(陽子1個・電子1個)の電子は、酸素原子の方に引き寄せられ、電子の
分布が
酸素原子の方に偏ります。その結果、酸素原子側は、負(マイナス)に帯電し、水素原子は、正(プラス)に帯電します。


                  


水の分子は通常の状態では、電荷に偏りがあるのです。このことを「
極性がある」と言っています。そしてそのような分子を双極子
と呼んでいます。トマトやキュウリなどの中身はほとんど水分なので、電荷を帯びたものが近づいてくるとそれに反応し動くのです。