メロスは激怒した

太宰 治

本名、津島修治。1909〜1948。
ものすごい人生を生きた人です。簡単に説明することが憚られそうです。自殺を何回もしていることでもかなり有名なので、そのあたりを作品を交え、順に挙げてみます。
●高校時、芥川龍之介の自殺にショックを受け、学業を放棄し始める。共産主義運動に傾倒し、三年生の冬、服毒自殺。未遂。
●兄の病死、実家からの絶縁言い渡しなどがあり不安定となっていた。バーの女給をしていた女性と江ノ島の海で自殺。女性だけが死亡。
○「魚服記」「思ひ出」
●大学は落第、就職は失敗。鎌倉山で自殺を図る。未遂。
○「道化の華」「ダス・ゲマイネ」
●急性盲腸炎で入院しているあいだに、鎮痛剤として使った麻薬の中毒になる。
●中毒の治療のための入院。
○「HUMAN LIST」「二十世紀旗手」
●入院中に妻が不倫をしていたことがわかり、谷川岳のふもとで自殺。未遂。
○井伏鱒二が太宰を山梨件御坂峠に滞在させる。
○多くの作品が次々に発表される。「富岳百景」「女生徒」「葉桜と魔笛」「走れメロス」「駆込み訴へ」「東京八景」「正義と微笑」「右大臣実朝」「津軽」「新釈諸国咄」「お伽草子」「パンドラの匣」「冬の花火」「春の枯葉」「斜陽」「ヴィヨンの妻」「グッド・バイ」など
●「斜陽」発表後、結核の病状が悪化し、看護していた愛人の女性と入水自殺。


走れメロス

 にほんごであそぼで扱われているのは、冒頭の文です。
「メロスは激怒した。必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。」

 人を信じることのできない王は、自分自身の家臣、家族、そして国の民たちを殺している。それを聞いたメロスは「激怒した」。城にのり込んだメロスはつかまり、死刑を言い渡される。妹の結婚式を挙げるため、三日間だけ猶予が欲しいと申し出るが、王はメロスが帰ってくることを信じない。そこで、王の町に住む親友、セリヌンティウスを身代わりにする。もし、自分が三日目の日没までに戻ってこない場合は、親友を代わりに殺しても良いと。自分の村に帰ったメロスは、妹の結婚式を急いで挙げる。そして、親友の待つ、王の元へと走る。途中で荒れ狂う大河を渡り、山賊と戦い、体力を消耗したメロスは一時、くじけそうになる。しかし、気を取り直したメロスは、愛と真実、そして「もっと大きく恐ろしいもの」の為に走り始める。


にほんごであそぼふぁんさいと

Copyright 2003 V3 All rights reserved