村田喜代子講演会 開催報告
講演中の村田喜代子氏
講演会の模様

 二〇〇八年三月二十四日、私ども大阪女性文芸協会の創立二十五周年記念講演会を作家の村田喜代子氏を招き、 「ぐつぐつ……、小説が煮えてくる──日常から生まれるもの──」と題し、デパートのそごう心斎橋本店の協力により、そごう劇場において開催した。
 一般申し込みによる参加者も大勢出席(遠くは島根や富山からも来場)され、およそ三百ある席は埋め尽くされた。
 村田氏はご自身の小説を生み出す秘訣を、台所で作る料理に喩え、女性作家ならではの視点で話された。お話は一昨年『八つの鍋』として文庫に納めた八編の傑作短編集にもかかわるお話で、 村田氏の頭の中にはいつも竈があり、複数鍋がかかっていて、その一つは「空の鍋」で、作者の未経験の素材を入れて冒険しながら煮るのだという。 もう一つには「自分の中の鍋」がかかり、作家の周辺、家の内外にある面白い種が煮えていき、たとえば最新作品集の『鯉浄土』になったという。
 後半に行われた当会の尾川代表との対談・会場との質疑応答タイムでも、ユーモアと含蓄に富む話が次々と語られた。主婦・妻・母という日常の生活者でありながら、  常に新たな世界に向け小説の鍋をかけ続けてこられた、作家村田喜代子氏の姿をまざまざと感じることができた。
 ご支援、ご協力下さった関係各位、皆さまに心から感謝申し上げます。



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