シンポジウム「女が読む 女が書く」
シンポジウム会場
右から作家の小川洋子氏、津島佑子氏、中沢けい氏、歌人の道浦母都子氏。
司会は大阪女性文芸協会代表・尾川裕子

 10月22日、ドーンセンターにおいて、『女が読む 女が書く』と題したシンポジウムが大阪女性文芸協会・朝日新聞社大阪本社主催、さらに大阪府の後援、小学館の協力を得て実施された。
予想を上回る関心が寄せられ、当日は抽選で選ばれた500人ほどの参加者で大ホールは満席に埋まった。
 小川洋子、津島佑子、中沢けい、道浦母都子の4氏により、女性作家の特性や課題、また日々の生活時間の中でどのように執筆されているかなどが終始和やかに語り合われ、普段伺えない生身の作家の話に会場は何度も笑いに沸きながら、あっという間の2時間半であった。
 中でも、女性作家に関して「女性作家にはそれで一家を養おうという職業意識が少なく、長く続けられない場合も多い」「高尚と思われなかった日常を文学にしたのが女性なのではないか」「女性は日常のリズム感の中で書いていくことができる」「今後の書き手の収入保障の仕組みが必要」と興味深い話が活発にやりとりされた。男性並みという概念を越えた、女性独自の表現方法、世界観、また作家活動を探っていくことが今求められるというメッセージを活躍中の4人の作家と歌人から受け取ることができた非常に有意義なシンポジウムであった。
 ご支援、ご協力下さった関係各位、皆さまに心から感謝申し上げます。



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