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●5月11日 コトバノチカラ…っていうか文字

 Web日記にはありがちなネタだが、他人が作ったページが普段のブラウザ設定ではふにゃふにゃのレイアウトだったのが、ブラウザ設定や解像度を変えて見たら実はとってもカッコイイページだった…なんてことが結構多い。
 Webを見てまわったり自分でページを作ったりする中で気になるのがフォントサイズなんだけど、これってブラウザが違うと全然見え方が違うし、同じブラウザでも個人で設定は違うし設定モニタの解像度も影響してくる。さらにOSの違いなんかもそうだけど、同じOSでもWin95なんかは「画面のプロパティ」での設定フォントサイズなんてのもあるわけで、あらゆる環境で見やすいページを作るのって予想以上に難しいなぁ…なんてふと考える(それをちゃんと実現してるところもあるけれど)。

 それを考えるきっかけとなったのが文字装飾をWeb小説が文字の配置やフォントのスタイルやサイズを演出として使ってたからなんだけど、文字を演出に使うっていえばビジュアルノベルもそうだよなーってことに気づく。
 ちゃんとノベルゲームという表現形式を理解し、いいものを作ろうと思ったら絶対にフォントには拘るはずだ。
 で、ふと見回してみるとリーフはオリジナルのいわゆるリーフフォントなんか使ってて有名だけど、他のところは自前のフォント使わないでOS標準のゴシックとか明朝のフォント使ったり、自前の使ってても(読みにくいとかいう悪印象を除けば)印象が残ることって殆ど無い。後者の方はフォント使用料や解像度の関係か必然的にオリジナルフォントを使用しなければならないコンシュマーでも同様だ。

 読みやすくてなお且つ雰囲気を盛り上げるデザインと大きさのフォントを用意しているかいないか。

 ノベルゲームの善し悪しって案外画面写真である程度判別できるかもしれないな…とか思ってたら最近のPCゲームはフォントをプレイヤーが選べるようになってきてるんであんまり意味が無かったりして(リーフフォントをTluefontに変換して他のゲームで使ってる人も少なくないんじゃないかな)。
 でもコンシュマーには有効か。PSの「最終電車」がちょっと気になってるんで今度ゲーム屋寄ったときパッケージ裏の画面写真チェックしとこ。うん。

●5月12日 前田に殴られた大仁田は言ったそうだ「こいつカテえぞ」

 高見広春「バトルロワイヤル」(太田出版・1480円・ノベルズ666ページ)読了。
 政府が中学生42人を孤島に放り込んで武器を与え、最後の一人になるまで互いに殺しあわせる「プログラム」を描いた蟲毒小説である。
 格闘系の漫画にはキャラクターの過去として結構あるネタなんだけど(神崎正臣が月刊マガジンで描いてた格闘漫画「覇王街」とかね)、大概はその優勝者が最後の対決で親友や肉親を殺したところを回想し、「地獄だった」で済ませてしまうことが多い。
 「バトルロワイヤル」はその知り合い同士が殺し合うという地獄が具体的にどのようなものだったのかを描いてくれたんであるが…、いや、こんなに面白い題材、どうして今まで描く人いなかったんでしょうか(永井豪の漫画「バイオレンスジャック」はニュアンス的に近いか)。実にいい着眼点。
 小説という題材なので当事者達の心理も細かく描けているし、人物に対する説明も適切な場所できちんとなされていて非常に上手い。
 一部のパロディやいささか御都合主義的な設定(展開じゃないよ!)に難色を示す人もいるだろうが、エンタテインメエントとしては十分面白いので、文学とか感動とかプロバガンダじゃなくエンタメが欲しい人にはお薦め。
 個人的にセンチメンタル・ボーイな杉村君お気に入りでしたね。貴子さんとの絡みとか。
 自分がこの状況に放り込まれたら…ってのは非常に嫌な気分になるのでやめときます(多分聞いた人間も嫌になるだろうから)。

 ところで帯に「デスゲーム文学」とあるんだけど、本当、この設定はゲーム的。
 ウルティマオンラインとかディアブロとか。というか、これらを使えばシミュレーションできるし。
 PBMでやっても面白そう。いつかまたマスターやる機会があったらアレンジして試してみようかな(アレンジしないと商業は不可能だろう)。

●5月13日 一番困ってるのはスポンサー連中(フジとバンダイと角川)だろうな

 ∀ガンダムを見ていて月側に感情移入して地球側の無知とそれによる傲慢さに苛立つ。
(これは先進国の人間が後進国を見る視点そのものなんだよな。 ついでに言うと欧米が日本を、日本が自分以外のアジア(含むロシア・中国)を見る視点でもある)
 それでいて月側が指導者ディアナを神聖なモノのように崇拝する(また母性崇拝であるな)一種宗教的な雰囲気を持ち合わせているのに苛立ちを覚え、地球側の政治・軍事に宗教の影が見えないことに安心する。
 月生まれでありながら地球の軍に組み込まれる主人公ローランがおかれている状況や心情と視聴者の感情を上手くシンクロさせているあたり、やっぱり冨野カントクは上手いのかしらと思うが、やっぱあんま面白くないのには変わりはない。話に起伏が無い上にキャラクターに魅力が無いんだもん。
 一話は結構よかったんだけどなぁ。

●5月17日 世界で一番素敵な言葉をあげる。Say "HELLO"

 何気なく付けていたテレビで流れた軍用犬の映像。
 命を救ってくれた犬を置き去りにしたことを悔いる元軍人。
 連想したのは人間の身勝手さと犬への愛しさと「鉄コミュニケイション」
 交通事故で死んだ二匹の飼ってた犬。老衰で死んだ一匹。死ぬ数日前の散歩。力の無い足取り。
 久しぶりに帰った実家で母が言った「もう生き物を飼わない」と言う言葉とその理由。


 今更ながら「雫」「痕」終了。
 リーフのビジュアルノベル三作では「痕」が一番だな。ていうか、今までやったノベルゲームでも一番良い出来か。
#ボリュームや演出では「久遠の絆」の方が上ですが、総合的なまとまりや文句の少なさで「痕」の方が上に来ます。
 ええもの読まさしていただきました。
 不満点は「鬼」が弱いことか(色んな意味で)。
 ゲーム中一番気に入ったのは「楓」(BGMの方)
#「ためいき」は本物より良いの(まるしーゲーム音楽図書館)を聞いてしまっていたので物足りなかった。…失敗。
 おまけシナリオは「ガチャピン」は良かったけど「食卓」はちと期待外れ。
 で、4つゲームをプレイしてようやく気づいたんですが、リーフのシナリオの泣かせどころや笑わせどころは俺の琴線やツボをピンポイントで外しているようであります。およよ。

 「雫」はWinでやるもんじゃないなってことで。やる時機を逃したなと。ていうかCD音源は「瑠璃子」以外はちと不満だったり。
 文字演出なんかは「痕」「To Heart」なんかより良いけど、文章そのものはその二つより劣る気がします。
 というよりも大月ケンヂ? …って頭によぎった時点で楽しめなくなったかも。
 電波というフレーズに期待しすぎてたかなーとか、ともかく残念無念。みゅー
 夕焼けの屋上に佇む瑠璃子さんでボルテージが高まったけど、結局それ以上に心を震わせてくれるものは出て来なかったりとか。
 そーいや「雫」で思い出したけどWWFの「耳をすませば」論評、面白かったな。扉イラストも良かった。

 で、「痕」のエンディング見ながら「To Heart」を思う。
 良くまとまってる作品はいわゆる「萌え」をはじくから、絶対的な客層が固定される業界では破綻してたり未完成の物の方が「萌え」られて売れ(たように見え)るんだよなーとか。
#実際は鳩も「臭作」さんよりは売れなかったそうですな。
 この前ようやく最終回を見られたスカした良作アニメ「カウボーイビバップ」も同様。
 「ビバップ」ってある意味「パトレイバー2(映画版)」。そういえば小説描いたの同じ人だったり。
 あー、ほんま雑感雑文。眠いってば、てば。

●5月18日 配達事故かねぇ…

 一週間前に某ケモナーの青年に出したゆうパックのお届け通知がまだ来ない。
 気になるんでメールか掲示板で連絡ください…っていってもココ見てねえなきっと。
 ま、いいか。どうせ忙しくて不在通知票に気づかんで引き取ってないんだろー。
 って、郵便局っていつまで荷物保管してくれるんだっけか。
 こんなことなら夜間指定でもしとけばよかったかなー(最近はクロネコに対抗して郵便局もタイムサービスしてくれるのですよ)。
 ふと書籍以外のものを書籍小包で送ってたことがついにバレて仕返しされたんだろうかー? それともうっすい同人コピー誌とコピー紙の資料を束ねて書籍だって言い張って上司に食いついて認めさせたことを受付の姉ちゃんに根に持たれてたんだろうかー? なんて被害妄想が頭を過ぎったり。
 疲れてると悪い方に物事を考えちゃうにゃー。

 「痕」終了ってことでここの二次創作やっと読めるにゃー。
 そうそう、ここのセリオSSは非常に良いので読んどくように、と(なんかここんとこ余所の宣伝ばっかやっとるな。…いっそのことお薦めリンクコーナー作ろうか)。

●5月19日 夕焼け、きれい?

 テレビ東京系の高岡早紀が全盲の役で主演してる盲導犬ドラマ「ハッピー」なんですが、今日の放送分は実に出来が良かった。
 妊娠というイベントの回なんですが、慣れ親しんだ自宅の中ですら友人の鞄の置き場所一つでコップの烏龍茶をこぼし、友人の赤ん坊にかけてしまう。もしもコーヒーだったら…。泣き声が子育てへの不安を掻き立てる。
 さらに隣に越してきた女性が火事で以前の家を焼け出された人間で、盲人が火を使うことにヒステリックに反発し、また犬の飼えないマンションであるのに関わらずハッピー(盲導犬)が居るということにも過剰な反応を示す。
 出産・子育てへの不安から妊娠を夫に話すことが出来ず、自分の仕事の為に獣医の夫が音声認識機能付きのパソコンを買ってきてくれてもどんどんナーバスになっていく。
 夫はナーバスな高岡早紀を励まし、パソコンでの仕事…動物病院に寄せられる相談メールへの返事を書くことを依頼する。
 そうしたメールの中に火事で夫と愛犬を喪い、生きる気力も失った女性からの相談(実は越してきた隣人のモノ)があり…

 非常にオーソドックスな話の筋なんですが、出産への不安感を掻き立てる何気ない描写とその説得力、伏線の張り方と繋がり方、その回収の仕方がほんと見事。
 原作付きで時間経過が早いとはいえ、話の組み立て方が非常に上手く、また殆ど無駄がないのに感心してしまいました。
 みさき先輩の二次創作の参考になるかと思って見てるんですが、そういう観点では非常にためになる作品ですね。
 「見ろ」と誰かに薦めたくなるようなドラマではありませんが。

 そうそう、荷物、届いたそうです。良かった良かった。

●5月20日 狂四郎…北海道でマッドといったらやっぱタクラビジョンかね

 ONEのマッドムービー(というか静止画編集イメージムービー)は種類が多い上に質が高い(ついでにいうとシリアス物が多いな)。
 雪踏なんかONEやったの遅かったし、存在知って集めだしたのも後発なんだけど、それでも10種類以上持ってるもんね。
 「補完ムービー」「3分の一の永遠な感情」「もう一度キスしたかった」「メビウスONE」「残酷な永遠のテーゼ」「ONE_JtoX(三種)」「光と影を抱きしめたまま」…
 ソフト・ハードが揃ってきたっていう時期的なものもあるんだろうけれど、作品に「永遠」ていうテーマがあるっていうのが作りやすい要因なのかもしれないにゃー、なんて考えるが、単に自分がONEしか追ってないせいでONEのが多く感じるけど、実際はやっぱりGGG退艦ビデオなんかが一世を風靡したTo Heartや他のゲームの方が多いのかしらん。ムービーってとっとと配布終了することが多いし、メールやイベントでしか配ってないものも少なくないので全容て把握してる人ってあんまいないだろーな。
 んでそーゆー人がオタク電脳系のマイナー雑誌(ゲームラボとか)に資料集めて記事書いて持っていけば飛びついてくれんじゃないかと一瞬思ったけど、著作権だの何だのの問題でやっぱ無理だなとすぐに気づいたんで考えるのを止める。ていうかやってもハイリスクローリターン。
 ふと70年代の故みのり書房やファンロード系の雑誌や同人ゴロ(まるしー大同人物語)な方々を取材して「この同人パロディが凄い!」っていう類の本や特集をやったら面白いんじゃないかと思ったり。「ゴルゴサザエ」や「ときめき男塾」といった系統の成り立ちとか、本物より面白いサイドストーリー作品の紹介とか、CLAMPなんかが聖伝とかでやってる商業単行本にならないで異常なプレミアが付く自費出版正式ストーリーとか。コミック・ゴンあたりでやらんかにゃ?

●5月25日 とらいあんぐるハート感想

 某レヴューサイトで満点がつき、別のサイトではばっさり斬られていたTo Heart系18禁学園アドベンチャーゲーム「とらいあんぐるハート」こと、とらハ感想。

 えー、客観評価 B/主観評価、激萌え。
(参考=東鳩−B+/C ONE−B-/A+ 雫−B/C 痕−A/A ホワイトアルバム−C/D 終末の過ごし方−C+/B)

 「萌え」という言葉には個人的に非常に嫌なアレがありますが、他に語る言葉を持たないのでそれでいきました。
 普段言ってることとやってることが違うじゃねえかと憤慨する向きもあるでしょうが、 そこはほれ、わざわざインターネットで情報や思想や作品ではないくだらない文章を発 表するような人格破綻者ということで憤慨を哀れみに変えて納得してください。
 というか、今まで僕は「萌え」というコトバの本質を知りませんでした。そういわなきゃならないコトってあるんですね。ごめんなさい。…なるべくなら使いたくないのは今も変わらないのだけれど。
 語が存在するには意味があるとは良く言ったものです。

 さてこのゲーム、世界観が変です。
 To Heart以降にポコポコと雨後の竹の子のように発生した学園恋愛アドベンチャーの一つなんですが、 まず学校に向かうと同じ学校に行っている女の子が二人、違う制服を着ています。
 同じ学校なのに、同じ制服を着ているヒロインは殆どいません。おかげでキャラの区別が付きやすくなっておりますカラフルです。
 まぁ、説明はありますが、御都合主義ですね。
 しばらくすると、学校の二階の廊下で背後の窓にがきん、と鉄の固まりがひっかかります。それにはロープがつながっています。
 そしてそれをするすると登ってくる黒い影!
 そう、忍者の襲撃です!! 

<コマンド:戦う?>


 …すいません嘘です。
  本当は忍者の登校風景でした。
 この世界の日本には国家資格として「忍者」が存在し、ヒロインの一人は忍者二級なのです。
 まぁ、この時点で駄目な人は駄目でしょうが、それでもいいという人はやってみましょう。
 まるで変な世界観が関係ない、普通の学園恋愛エロゲーが始まります。
 「忍者」は昼休みに修行してるけどね。

 システムはいわゆる「同級生」or「To heart」型の場所移動フラグ立てアドベンチャーで、休み時間と放課後に移動するタイプですがPS版「東鳩」の如くどの女の子が何処にいるかがグラフィックで表示されているので攻略は簡単です。基本的に狙った子にだけ会いに行けばOK。

 まぁ、ともあれ、ストーリーはベッタベタの80年代ヘタれラブコメディで進行し、お約束の嵐 と一部キャラのとんでもない展開にはにゃーんとなったり、抱腹絶倒できる人は出来ることでしょう。
 このゲームの特徴としては、付き合いはじめた後もラブラブ、毎日Hしまくり状態でまだゲームが続くことでしょうか。
 はじめは痛くて出来なかった子が段々Hが上手くなって行くところや、避妊などもちゃんと考えた描写は うれしはずかし、非常に好感が持てます。
 エロゲーかくあるべしというか。
 告白以前と以後がシナリオ的に同じくらいの比重が置かれてることもあって、恋愛シミュレーションとして恋人のいない 寂しさを紛らわせる為のエロゲとしても非常に良く出来ているといえるでしょう。
 「18禁感動系美少女ノベル」ではなく、「18禁美少女恋愛シミュレーション」や「キャラ萌えゲー」 として見るならば、とらハはトータルの戦闘力でONEを通り越し、「To Heart」に匹敵します(断言)。スカウター破裂です。
(「エロゲとして」ではないこと、またキャラ魅力やシナリオでなく、トータル戦闘力であるところに注意)
 また、ストーリーは上記の通り丁寧に描かれていてもお約束ベッタベタで見るべきところはあまり無いですが、一部キャラのとんでもない展開は一見の価値があります。
 特にさくら。ネタばれなんで一応隠しますが、
 はじめは素っ気無かったロリ系(っていうか目からしてルリルリ系)の美少女に食べ物を与えて少しずつ懐柔していき、段々と打ち解けて仲良くなり、今まで見えなかった意外な一面が 見えてくる…という、王道な萌えストーリーが展開して行くのはいいんですが、実はドイツから来た帰国子女のクォーターだったり(アンタ馬鹿ぁ!?)、いざ恋人になってHをしてみると凄い下着を 穿いていたり(しかも黒)、ある朝目覚めてみると

フサフサの耳尻尾生えていたり、 校内で発情期に入ったさくらに女子トイレの個室に連れ込まれたり、 実は出生の秘密がときめきトゥナイトだったり

シナリオはなんか凄いことになって

主人公惨殺されるわ、さくらが実の兄に陵辱されるわ、挙げ句に片手でその兄貴の首をへし折るわ…って、 東鳩じゃなくて雫だの痕のフォロアーだったんかい!?  てなバッドエンドは発生するわ、やっとこさ見たハッピーエンドではマルチのジレンマが発生して切なさ炸裂してたりとまぁ
もうホント、とんでもないことこの上なしです。
 雪駄は今までどんな「さくら」にも負けないできましたが、このゲームのさくらには、綺堂さくらには負けました。完全敗北です。
 支えて欲しいぞ、まじで!!
 理性、壊されました。あれは反則過ぎます。はにゃ〜ん、です。駄目駄目です。
さ、さ、さ、さくらぁぁ〜(涙)
 …失礼。
 ともあれ、非常に丁寧に作られた佳作で、同級生や東鳩の攻略のようにストレスが溜まることもないので、シナリオ至上主義だったり、 エロゲで泣こうとか感動しようとかマウスクリックの作業自体を楽しもうとかいう間違った認識を持ったり、エロゲー右翼系の人間だったりするわけでなく、ウィザーズハーモニーや エターナルメロディ、悠久幻想曲を楽しいと思うような駄目人間は買いです。個人的にウィズハの制作チームがアークに留まってで細々と やっていたら、きっとこういうゲームを作っていただろうと思います。なんか声優さんにラシェル・ヴァンシアっぽい人いるし(関係無い上誰もわかりません)。

 最後になりますが、学園恋愛系のエロゲーとしては本当に良作だと思います。
 チープな音楽と主題歌と設定とストーリー。
 丁寧に書かれたHシーンのシナリオとグラフィックの多さとクオリティー。
 型にはまっているが分かりやすいキャラクター造形。
 キャラクターの容姿や身長がちゃんと把握・区別できる立ちグラフィック。
 お約束で萌え萌えなシチュエーション描写とストーリー。
 ストレスの無く、分かりやすいシステム。
 まさしくエロゲーの手本。エロゲーとはかくあるべし。
 万人にはお薦めできませんが、ゲームプレイしながら「はにゃ〜ん」とごろごろ転がりたいような方には強く推しておきます。

#そもそも18禁ゲームというのは18禁ということに縛られた哀れなジャンルなので、ゲームとしての面白さやシナリオの良さを一般 ゲームと比べるのは間違いだと思うですよ。
 一般クソゲーより面白い18禁だってあるじゃないかって意見もあると思いますが、右翼的な観点で見ると同レベルのシナリオ内容 ばらば比べた場合、やっぱ18禁はそれが理由で下になりませんか?>エロゲー右翼な方々
##ガンダムじゃ無かったらそんなに評価しますかSSのガンダム外伝>SS右翼系の方々
 結果的に18禁になったというならならともかく(デアボリカ)、はじめから18禁として作る以上は、どんなに感動的なシナリオや 良く出来たシステムとバランスであろうと、「所詮エロゲ」であることは変わりません(個人的例外「雫」と「痕」。ちなみに菅野作品 はYU-NOが微妙だけど「所詮エロゲ」。「ファミ探」や「ふぁみこん昔話」等と比するに相応しいか否かで判断しました)。
 18禁にしなければ売れないから…という事情は哀しいですが、それに乗じた言い訳が見苦しいのは確かです。
 雪駄は明らかにエロを抑えて一般で出しても面白いストーリーなのにわざわざ申し訳程度のエロをとってつけて18禁にまでしている、 狭間の嫌らしさと打算が見てとれる東鳩やONEよりも「とらハ」の方に好感を持ちます。
 結果的に18禁になった、18禁のエロゲーを作ったんだ、て胸を張って言えないような「商業的理由により18禁をとってつけました が、本当はシナリオやゲーム部分を見て欲しいんだ」っていう作品はその姿勢がキモチワルイんで好きじゃないってことですね。 STGというジャンル的な特性でもありますが「がんぶる」のごとく、ほぼ完全にゲームとエロが分離していて傍目にゲームとして 勝負しているのが分かり、本当に商業的にエロをとってつけた、ていうのが見えるならまだ「所詮エロゲ」ではなく、ゲームとして 他と比べられるんですが。
 ああ、分け分からん長話になってしまった。
 えー、つまり、もう一回言いますが、とらいあんぐるハートは「萌え萌え」いうようなエロゲーユーザーには「買い」です。
 ていうか買って君もさくらに萌えれ。
 さくら激ラヴです。はにゃ〜ん

尚、もしこれからやろうという方がおりましたら、七瀬(旧校舎)の前にさくらをプレイす るのを必須、忍者の前に中国娘、これら4人の前に幼なじみ2人と先輩というのを推奨 条件として挙げておきます。
そうすると情報無しでONE(今思えばToHeartもそうかも)をやった人間の気持ちを理解できますので

…どうでもいいけど、本来は漫画読みページの筈なのに最近エロゲのことしか書いてないね。

●5月31日 午後のコーヒータイム

 ようやっとアフタヌーンを6月号まで読み終えたんで7月号に手を付ける。
 ここ数ヶ月の「仮面天使」は面白いね。前はいまいちだったけど。
 と、久々に高河ゆん「妖精事件」が載っています。
 この人の作風も白倉由美や川原由美子と一緒で、女性の視点から描く徹底した少女趣味なんで(異論もあるでしょうが、ああいったモノこそ少女趣味の行き着くところだと思います)駄目な人は全く駄目でしょうが、作られた奇麗さは男性作家には真似出来ないもので、雪駄は時折理解できないものへのグロテスクさを感じながらも非常に惹かれるものを感じています。
 まぁ、ようするに万人には薦めないし、嫌いだという人の気持ちも分かるけども俺は好きだぞ、と。

 さて、「妖精事件」です。
 じゅりあにそっくりな、彼女と王子の娘「メシア」がエピローグを語りはじめます。
 母の頼みで、これまでのお話の登場人物――じゅりあと出会ってそれぞれの妖精事件に決着を付けた人達――にじゅりあの格好をしたメシアが会いに行くのです。

じゅりあ「みんなわたしのこと覚えてるかな――って思って」

 じゅりあが王子を求めた旅の途中、ただ一時すれ違った人達は皆、十年前の一夏の妖精「じゅりあ」を覚えていました。

「不思議ね。あなたったら10年前と変わらない。やっぱり妖精だったのね」

 自分を見て懐かしそうに目を細める、母から伝え聞いた彼ら、彼女らにメシアは自分がじゅりあの娘であることは伝えず、じゅりあとして話を続けます。
 そして――

 ファンタジーだな、と思います。
 それぞれの10年後の夏。彼ら、彼女らは皆、それぞれ幸せになっています。
 好き合った二人はそのままの関係を続け、或いは結婚し、死に別れ、それぞれに幸せです。
 そして、じゅりあの父も、母も、父の愛人もまた、それぞれに幸せだったのです。
 時間が経っても変わらないものがある。
 変わるものがある。
 当たり前の人間の営み。
 10年という時を経てそれぞれが幸せに辿り着いている。
 それはファンタジーです。
 だけど、信じたいファンタジーです。
 それを素直に信じさせてくれる、良いエピローグでした。  …って、これ、エピローグその1なんだよねぇ……
 ここで終わらないところが高河ゆんなんだけど、ここで終わってしまうかもしれないのも高河ゆんなわけで、えー、ちゃんと最後まで書いてね、と切に願うわけです。
 しかし琴絵ちゃんの10年後は良かった。
 一番好きなエピソードだけに、幸せで居てくれてホント嬉しかったっすよ。
 彼女はもう壊れない。壊れていない。それだけで良かったと思うですよ。



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